一般向けGoogleアカウント管理のGoogle DriveファイルをGoogle Workspace管理に移行

一般向けGoogleアカウント管理のGoogle DriveファイルをGoogle Workspace管理に移行

情シス

概要

Google Workspace発行のGoogleアカウントと、一般向けGoogleアカウントが混在して利用されていた環境にて、Google DriveのファイルをGoogle Workspace管理下に移動する作業を行いました。

目的

一部一般向けGoogleアカウントを利用して業務を行っていたことにより以下の問題が発生しており、これらの解消を目指しました。

  • 一般向けGoogleアカウントが所有するファイルのオーナー権限をGoogle Workspace管理下のユーザーに譲渡することはできないため、オーナーが退職した場合に企業側で強制的に権限を停止することができず、セキュリティ的なリスクがある
  • 共有ドライブへのファイルの移動ができず、ファイルの整理を妨げる

実施作業

  1. 移行方針の設計
    • 最小限の工数で目的を達成するための方法を検討しました。
    • 一般向けGoogleアカウントが所有するファイルをGWS管理にすることはできないため、それらのファイルはGWS管理アカウントでコピーし、元のファイルのアクセス権限を最小にすることで対処する方針としました。
  2. 移行方針の案内
    • 上述の通りファイルをコピーする方針としたため、旧ファイルにブックマークをしている方などがアクセスできなくなる問題を想定し、細かめに方針を事前共有しました。
  3. 移行作業の実施
    • 手作業で数千個のファイルの権限を調整することで移行しました。
    • フォルダのオーナーのみが一般向けGoogleアカウントになっている場合などは中身だけ一括で共有ドライブに移行することで問題を解消できました。
    • Google Drive APIを使った自動化も選択肢としてはありましたが、想定すべきパターンが多く、また繰り返し実行するものでもないので件数を考慮して手作業での実施を決めました。

本支援の結果

退職者が社内の情報を意図的かに関わらず持ち逃げしてしまう状況が解消されました。また、GWS管理下のファイルは管理者権限で共有ドライブに移動できるので、ファイルの整理が大幅に効率化されました。

所感

スモールビジネス・スタートアップ等では、まず一般向けGoogleアカウントでやれるところまで行って、ある程度軌道に乗ってきたタイミングでGWSを導入して整えるというパターンはよくあるかと思います。

いずれやらなければならない作業ではあるので、ある程度事業としてしっかり進めていく前提であれば、GWSを最初に契約してしまっても良いかと思います。